選手

2010年9月26日 (日)

エキップアサダ強化選手F君来店

二年以上前に組んだWさんのWindRunner。特に調子が悪いところはないが二年以上何もしていないので、見て欲しいと来店。

ブレーキシューが減ってレバーストロークが増えていたのと、ヘッドのガタツキ、前後ホイルの僅かな振れを調整して後はまったく問題なし。

その作業中にヒョッコリとエキップアサダ強化選手で、今年フランスでブイグテレコムのサテライトで走っているF君が来店。

Wさんの作業を終えてWさんが帰られると、包みを取り出してこの中から好きなもの二点選んでくださいと。

2010ツールドフランスの観戦お土産だ。ツールドフランスのロゴの入ったサコッシュの中に色々と入っている。

”じゃこれとこれ”と選んだのが2010_3

Tシャツと、キャップ。

店にはすでにマイミクのkyomiさんから頂いた2009ツール観戦お土産の

Kyomi2009 宣伝キャラバン隊が配っているキャップを頂いて、店に飾っている。本当は、日章旗の手旗もあるんだけど、引越しのドサクサでどこかに紛れ込んでしまって、、、(ごめんなさい)しかもその日章旗には、別府史之と新城幸也のサイン入り。

2009 こんなの。

F君は、自転車歴3年。確か今年4年目。大学一年のときに先輩と二人でまだ店舗を持っていないNRSに来訪していきなり”SUPERZIPPください”と。

”ちょっと待て。自転車ビギナーにSUPERZIPPはいきなり過ぎないか?”と言った記憶がある。

その時F君は”自分は高校時代陸上で全日本レベルで走ってました。自転車でも走る自信があります。なので、機材は揃えておきたいのです”と訴えかけた。

”じゃー走り方とかポジショニングとかNRSでするんなら良いよ”と言ってSUPERZIPPを組むことに決めた。

なんせ、自転車歴二三ヶ月でいきなりSUPERZIPPだ。集団走行の仕方も分からないレベル。しかし身体パフォーマンスは陸上で培ったものがあるので、結構集団の先頭で走れるよう。ただ、走りがギクシャクしているので集団の前に出ると嫌がられると言っていた。

そこで”ダンシングに移行するときは、こうやって”とレクチャーしたり(本人はもう忘れてるだろうけど)走りのデータ取りが絶対不可欠なので、ポラールのCS400を買わせた。

その結果、最初自転車を買ったお店で”初心者だからコンパクトクランクで良いだろう”と言われてコンパクトクランクを付けていたのだが、CS400でデータ取りさせるとレースで登りでもケイデンスが90を超えていることが分かり、早々にノーマルクランクに交換となった。

一年生の時にインカレ予選を突破して、本戦に出場。その年、学連の選手強化事業としておこなわれている、ヨーロッパ派遣二名の枠に入り、本場ヨーロッパへ。

そこで、プロクリテなどを走った。ロッカールームでディルーカが隣だったと言っていた。

その後、二年になり3デイズ熊野で区間二勝を含む総合優勝をした。その年の全日本選手権U23でトップから3秒差の5位に。優勝した選手がガッツポーズしている後ろにピンボケで写っていた。

その5位が悔しかったのだろう。それと、全日本レベルのレースで入賞は出来るが勝ちがないことに不満を持っていた。

F君、”大学を最大4年間休学してヨーロッパでもう一度走りたい”と相談に来た。

その時点で、関西の○ATRIXと言うチームに所属していて、国内でやる分には十分プロとしてやっていけていた。

しかし、○ATRIXは国内活動オンリー。F君は”ツールドフランスに出たい”と率直に想いをぶつけた。大学に入ってすぐSUPERZIPPが欲しいと言った時のように。○ATRIXでは、国内でそこそこやっていく分には良いのだが、ツールドフランスにはつながっていない。

そこで、自分のコネ伝を使って、当時シマノでスポーツディレクターをやっていた栗村とエキップアサダの浅田君に連絡を取ってF君のことを紹介した。栗村とは彼がJPCA時代に自分がマネージャーをやっていた仲。

浅田君は、マイミクさんがEQAの後援会に入っているので、メルアドを聞いて直接F君に連絡を取らして東京で面接を受ける事に。

結果、表向き一応EQAのトライアウトを受けるたちで強化指定選手に選ばれ、F君はブイグテレコムのサテライトで走ることが決まった。

今日のF君の来店は突然だった(まぁ、いつものことだけど)けど、色々ヨーロッパの話が聞けて面白かった。

お客さんがいたので込み入った話は出来なかったのが残念だたけど。今日の来店は、ツールドフランスの土産を渡しに来ただけじゃなくSUPERZIPPのフロントのニップル交換の依頼だった。

F君は、SUPERZIPPユーザーの中で最もヘビーユーザー。SUPERZIPPは、ZIPP303を超えるホイールとしてデザインして実現している。スポーク数は、303がフロント18Hリア24Hなのに対して、SUPERZIPPはフロント24H、リア28Hだ。

F君の体重は日本人ロード選手としては重めの67kgオーバー。53×11をぶん回す。その体重とパワーに負けて、去年のジャパンカップオープンでSUPERZIPPのフロントのスポークが破断したのだ。

とりあえず間に合わせで一本だけリペアしたが、可能性として他のニップルも跳ぶかもしれないと伝えた。

今年、SUPERZIPPで全日本選手権U23を走って早々にSUPERZIPPのフロントがパンクしたけど二年連続の5位。入賞はしたけど、また勝てなかった。

フランスでは、優勝まで後一歩の二位まで入った。しかし、自転車競技において二位とは敗者のリストの先頭であるという意味に他ならない。勝たなければならないのだ。

F君は、フランスでトップアマチュアカテゴリーで走っている。ヨーロッパで走っているB部選手の話によれば、トップアマチュアにはドーピングをやっている連中が多いそうだ。

F君は、トッププロを目指しているのでドーピングをするつもりはさらさらない。クリーンだ。

I am a number 1 if it doesn't dope it !と言う言葉をF君に送りたい。

で、SUPERZIPPなのだがリムセメが残っている状態で、ニップルホールが隠れている。そのままだと、リムセメを剥ぎ取る工賃がかかる。

それと、ニップル交換ならにハブ・リム・スポークの状態にしてくれると工賃が安くなると伝えた。

ディープリムのニップル交換は、いったん全部ホイルをばらさないといけないからね。

もし、F君がフロント18H、リア24HのZIPP303を使っていたら、もっと早くスポークが破断して使い物にならなかったり、SUPERZIPPのフロント24Hでも剛性不足を感じているのだから、303の18Hだとかなり走りがスポイルされることになる。

SUPERZIPPのデザインは、やはりトップ選手にとっても正解だったと感じた。